よく、
『株主優待』とか『高配当株』なんて言葉を聞く。
最近は、
投資をすることが、
当たり前で、
若い人でも、
収入が少なめでも、
株を持っていたりする。
そういう私も、
積立NISAで、
投資信託を買っているけれど、
配当がもらえるような株は、
まだまだ購入する勇気は無いかな。
そんな株ですが、
私の会社も『株式会社』なので、
非上場ですが、株を発行していて、
株主が存在します。
我が社の場合は、
前社長が起ち上げた会社なので、
株を所得しているのは、
前社長と、前社長の息子さんと娘さん。
こういう株主の場合、
『同族会社』というそうです。
で、
そんな株主である前社長ですが、
会社を離れた後も、
筆頭株主=経営者として、
会社の経営に対して、
あえこれ意見や要望をおっしゃいます。
前社長いわく、
創業者として、
会社を守っていくために、
経験や知恵をアドバイスせねばならない
使命があるそうです。
それは、
とってもありがたいのですが、
今期の決算報告を聞いて、
「今年から、利益の10%を配当金として支払って欲しい」
と言ってきました。
さて、
配当金ですが、
我が社のような、
非上場の小さい企業では、
外部の株主がいない場合、
配当金は支払われない事が多いそうです。
と言うのも、
配当金と言うのは、
基本的に、
利益の中の剰余金から支払うもので、
どれだけ支払っても、
経費扱いにはならないそうです。
つまり、
お金が減るだけで、
節税対策にはならないと言う事。
所持金が減るのに、
支払額は同じって事は、
会社にとって、損害とも言える。
その話を、
前社長は、
税理士の先生にも相談していたらしくて、
こちらにも電話が掛かって来ました。
税理士先生「前社長が、配当金が欲しいとおっしゃってますが、ご存じですか」
私「はい。聞いてます。」
税「利益の10%を、今後 毎年欲しいとおっしゃてますが、どうしますか」
私「配当金だと経費にならないので、デメリットしかないですよね」
税「そうですね。節税にはなりません」
私「それなら、配当金ではなく、その分を家賃を上げてくれた方が良いですね」
税「そうですね。私から話しましょうか」
私「お願いします」
こんな風に、
税理士の先生に、前社長を説得してもらって、
なんとか、
家賃を11%UPして、
配当金は、利益の2.5%になりました。
それにしても、
どうして急に、こんな事を言い出したのかと思ったら、
一昨年の年末にもらった
数千万円の退職金、
住宅ローンを抱えている息子さんにあげちゃったそうなんです。
でも、
それでも、
家賃収入だけで、
十分だと最初は思っていたみたいなんですが、
1年経ってみて、
支払わなくてはいけない税金や生活費などで、
意外と残高が少なく感じたらしい。
さらに、
今期の売り上げが、
それほど悪くなかったのを知って、
それなら、少し分け前を頂きたい
という考えになったそうです。
う~ん、
こういう考え方って、
私には無いので、
ちょっと共感は出来ないけど、
社長時代に、
けっこうお給料をもらっていたみたいなので、
そう簡単に、
生活レベルは下げれないって事なんだろうな。
しかも、
多少見栄を張って、
息子さんにお金を渡した手前、
頼るわけにもいかないのかもね。
ただ、
この調子だと、
来期も、
経営に対して、
利益を出来るだけ残す様にという、
指示が多くなるかもしれないな。
社長の方は、
頑張って、稼げば稼ぐほど、
前社長に持って行かれる
と、
ちょっと不満気味で、
やる気が無くなってしまわないか心配なくらい。
でも、
オーナーって、
こういうモノなのかもしれないね。
さて、
来期はどうなるんでしょうね。
次は、
どんな要望が前社長からあるか、
様子をうかがいましょう。