たまに通る道沿いに、
「コーヒーと陶器を売る店」
というお店があったんですが、
コーヒー豆と陶器って、
そんなに需要があるんだろうかと、
疑問だった。
私はコーヒーを飲まないし、
他の飲み物に対しても、
そんなにこだわりが無くて、
インスタントでも、
おいしいと思えれば良い。
でも、
コーヒー好きの中には、
豆の種類や炒り具合なんかもこだわる人もいるだろうし、
豆を購入して、
自宅で挽くなんて人も、
きっと多いのだろう。
その証拠に、
お店はずっとあるし、
私が知らないだけで、
お客さんも多いのだろうと思っていた。
しかし、
今日、前を通ったら、
お店は閉まっていました。
いったい、
いつ閉まったんだろう。
前に、そのお店の前を通ったのはいつだったかなあ。
そんなに前では無かった気がするんだけどな。
2月末で閉まったのかしら。
ただ、
閉店の理由は知らないので、
儲からないからとは限らないけどね。
どんな企業も、
儲かるようになることは、
とっても大変な事だと思う。
私を含め、
お客さんなんて勝手なもんで、
気に入ってるうちは、
毎日のように通ってきたりするくせに、
飽きた途端、
ぱったり姿を見せなくなったりするもんな。
そう考えると、
『老舗』と呼ばれるお店って、
魅力がすごいんだってことだよね。
飽きさせず、
がっかりさせず、
そして、きちんと利益も出す。
そういうことを、
何十年、
いや、
すごいところだと、
創業が江戸時代なんてこともあるもんなあ。
実は、
私の会社で、
業務を二分化したいという野望を、
私は以前から持っている。
前社長と社長がやりたいと思っている、
大型商品の業務。
これは、
提案から見積もりに至るまででも、
お客さんとの打ち合わせが、
長いと、1年以上にわたることもある。
ようやく見積もりまでこぎつけても、
なんだかんだと軌道修正が入ることも多い。
そして、
見積もりが終わって、
無事、受注に至らない場合もけっこうある。
なんとか受注した後は、
商品を納品するまでに、
さらに1~2か月を要する。
それに反して、
私が主に担当している、
部品販売の方は、
商品も価格も、ほぼ固定の為、
見積もり作成も簡単だし、
納品も、部品なので即時だ。
だから、
在庫を置くための倉庫を、
もっと大きなところに変えて、
即時出荷できる体制を整えたい。
出荷体制が整ったら、
大手通販サイトにショップを出すことも出来るかもしれない。
そんな野望を、
試しに社長に話してみたら、
「大きな倉庫なんて、会社の金を減らすだけだ。
利益が、毎月確実に出る保証はあるのか」
と大反対。
さらに、
前社長と税理士の先生は、
「今でも十分儲かっているんだから、
現状維持していけば良いじゃないか。
冒険しても、絶対に失敗する」
と大反対。
たしかに、
規模を大きくすれば、
出費や経費が増える。
それだけの利益が、確実に出せるかどうかなんて、
誰にも約束できないだろう。
これが、
不景気な時期の中小企業の現実なんだな。
損を出さない様に、
ひたすら現状維持。
でも、
それで、
本当に、現状維持し続けられるんだろうか。
ただ、
経営陣は、
誰一人、話を聞いてはくれない雰囲気なので、
私の野望は、
とりあえずお蔵入りになりそうだ。