横浜駅で、
面識のない女性に切り付けて、
結果、
その女性が亡くなるという事件が起きたらしい。
亡くなった女性は、
私と同世代なので、
けっして、
他人ごとではないなと、
本当に怖くなる。
どんな理由にせよ、
他人を攻撃することを、
私は認められないんだけど、
面識が無いということは、
知らない人に切り付けたってことだよね。
いったい、
どういう理由があったら、
知らない人に対して、
何度も切り付けるなんてことが出来るんだ。
そんな事件が起こった次の日、
営業中のイオンで、
84歳の女性が刺されて亡くなった。
お客さんも周りにいる状況で、
刺されるなんて、
想像できない。
昔、
森博嗣さんの本で、
他人を殺す動機について、
登場人物が話す場面があったんだけど、
その時、
「『人を殺したい』という動機が、
一番 純粋だ」
みたいなセリフがあった様な記憶がある。
かなり前の事件で、
記憶があいまいだけど、
愛知県で、
大学生の女性が、
親しくしていた女性を殺した
という事件があった。
その時、
犯行の理由を、
「人を殺してみたかった」
と話していたと聞いて、
すごく衝撃を受けた。
小説でもドラマでも、
殺人事件が起きた時、
必ず、
その事件を起こした犯人には、
『殺す理由』
というのが存在する。
正当防衛以外で、
理由もなく、
他人を傷つけるなんてことは、
どうしても考えられないからだろう。
でも、
人間というのは、
他人を攻撃する生き物なんだということも、
生きていると、
認めざるを得ないというのも事実だ。
自分より身体が小さい子どもに対して、
虐待する大人。
同級生に対して、
卑劣ないじめをする学生。
立場を利用して、
暴言や暴力をふるう先輩や上司。
思う通りにならないからと言って、
暴力をふるうすべての人たち。
私も含め、
人間という生き物は、
その大小の差はあっても、
攻撃する性質があるんだろう。
その性質を、
大きな脳みそで、
知恵や知識で、
抑えることが出来てこそ、
なんとか穏やかに生きることが出来るのかもしれない。
私も、
気づいていないだけで、
他人を傷つけながら生きているのかもしれない。
嫌な事をされたからって、
皆が、
その事に対して、
伝えてくれるわけでは無いからね。
何も言わず、
態度にも出さず、
ただ、
目の前から消えていく。
ああ、
そういう風に、
私の前から、
消えていった人たちが、
きっとたくさんいるんだろうなあ。
『自分は正しい』
なんて思う事は、
きっと思い上がりなんだろう。
そんな風に思うと、
ますます他人と交流することが、
怖くなる。
嫌がられて、
傷つけて、
嫌われて、
そして、
どんどん離れていく。
そんな未来が待っていると思うと、
近づくことが怖いし、
そもそも、
近づかなければ、
離れていくことも無いわけだから。
でもさあ、
そんなことを思ってたら、
素敵な人とも出会えないんだよなあ。
私みたいな、
ダメダメ人間でも、
それでも付き合ってくれる人とは、
精一杯、
想像力を働かせて、
せめて、
傷つけないようにしていたい。
怒らせてしまうのはね、
防ぐのは難しいんだよなあ。
この年齢になっても、
全然、
人間が出来ていないもんだからさ。
ただ、
どんな理由があっても、
暴言や暴力は、
ダメだよね。
それだけは、
死ぬまで、
守っていきたい。