ぼっちおばちゃん あきさんの日記

ぼっちだけど楽しく生きてます。 いろいろあるから面白い。  読書・ゲーム・お金 楽しもう人生。

前社長の暴走が止まらない

引き際と言うのは、
なかなか難しいもんなんだな。

私の会社の前社長は、
数年前に、
社長業を退いて、
今は、
『株主』として、
会社の経営方針に対して、
アドバイスをする、
という事になっている。

とは言え、
もともと、
前社長が起ち上げた会社なので、
そう簡単には、
手放すことなど出来ないのだろう。

最初の頃は、
やれ、引継ぎだ、
やれ、任せていくだ、
と言いながら、
自分が、
今まで、どんな風に会社を守って来たかを、
あれやこれやと教えてくれていた。

そんな状態も、
1年も過ぎると、
前社長から聞かなくてはいけない事も、
そうそう、
毎日は出てこなくなって、
暇になったのか、
会社に顔を出すことが少なくなった。

そうは言っても、
完全に離れてしまう事は出来ないらしく、
会社の横にある家から、
気が向けば、
会社にやって来て、
自分の席に座って、
コーヒーを飲みながら、
会社に届いたメールをチェックして、
会社内を見て回って、
それが済んだら、
家に帰る
という感じで過ごしている。

そんな前社長だけど、
小難しい案件になると、
困っているだろうと思うらしく、
メールで、
「これは、こう対応すると良い」
「これは、こういう風に返事しておくと良い」
と、
助言の文章を送って来る。

ただ、
それが、
的を得ている時は良いのだけど、
社長曰く、
的外れな時も、たまにあって、
そういう時に、
その事を伝えて、
納得してもらうのが、
なかなか至難の業だったりする。

私たちにすれば、
的外れだったり、
無茶だったり、
無理だったり、
するんだけど、
前社長は、
「なんとかなる」
「どうとでもなる」
と、
自論に対して自信満々なもんで、
なかなか、
私たちの意見を聞いてもらえない。

今日も、
「お客様の意見が変わったら困るから、
 返事を待ってからにしませんか」
と私が言っても、
「大丈夫、大丈夫。
 変わりはしないから、進めたら良いんだ」
と、取り合ってくれない。

さらに、
メーカーから『保証できない』と返事が来ているにも関わらず、
「大丈夫だから、
 自信を持って、進めれば良い」
と、
根拠の無い、
いや、
保証されていない事に対して、
『出来る』と自信を持てと言ってくる。

きっと、
前社長の時代は、
ごり押しすれば、
何とかなったんだろう。

でも、
今は、
ネットには、
大量の資料やデーターがあって、
人工知能が、
それを元に、いろんなことを教えてくれる。

ごまかしたり、
押し通したり、
そういう事が難しくなっているような気がする。

特に、
相手が、
数値を出して、
その保証を求めている場合は、
なんとかなるでは済まされないと、
私なんかは思うんだけど。

どうやら前社長は、
そういう事に対して、
心配になったり、
不安になったりしないみたいで、
その様子が、
こちらは心配で不安なんだけどね。

数値の保証を求めているお客様に、
「大丈夫だ、
自信を持って、
明日、返事をしよう」
と、
今日、
前社長からメールが来た。

ああ、
だから、
メーカーが保証しませんって言ってるんですよ。
なにを持って、
自信があるのか、
さっぱり分からない。

いったい、どうなってしまうのか。
変に期待を持たせて、
だめだったら、
余計に面倒な事になりそうなのに。

でも、
良かれと思って、
首を突っ込んで来てくれてる前社長に、
やめてくださいとも言えないしなあ。

まあ、
もめることになっても、
「この会社は、
 株主である、僕のモノ」
と言ってるから、
なんとかするのかな。

止めても、
きっと言う事聞かないだろうから、
やりたいようにさせるしかないか。