私の小学校の同級生に、
ダウン症の子がいます。
当時は、
ダウン症という障害について、
知識は無かったけれど、
自分たちとは、少し違うということは、
分かりました。
通学の行き帰りは、
お母さんが付き添っていました。
けれど、
学校で過ごす間は、
クラスの教室の中で、
一緒に座って、授業を受けていました。
ただ、
一部の時間を、
特別学級(当時はどう読んでいたか忘れてしまった)の教室に行って、
そこで過ごしていました。
その彼を、
時々、近所で見かけます。
大人になってから知ったのですが、
私が子供のころ、
つまり数十年前です。
その頃は、
ダウン症の子供は、
20歳までは生きられないと言われていました。
しかし、
今は、ダウン症を発症しても、
平均寿命は60歳まで延びているようです。
彼は、今年で49歳。
彼が元気でいる姿を見るたびに、
私の時代に、医療が発展してくれて良かったと思います。
どんな病気でも同じですが、
自分の子供が、
生まれた時に、大きな病気や障害を持っていて、
そのせいで、
長生き出来ないかもしれないと知らされた親の気持ち。
考えただけで、
心が締め付けられますよね。
彼のお母さんとは、
小学生の6年間、
顔を合わせていた。
その当時、そんなつらい思いや、
不安な思いをしていたはずなのに、
いつもニコニコして、優しく接してくれていた。
事情を知らなかったとはいえ、
子どもだった私は、
知らぬ間に、
お母さんを傷つけるような言動をしていなかっただろうか。
今日、
久しぶりに、
元気そうな彼を見かけて、
すごく嬉しくなった。
でも、
社交性が皆無の私なので、
声を掛けるようなことはできなかった。
交流は無くても、
同級生のみんなが、
元気でいてくれれば、
それだけで嬉しくなる。
そういう歳になったんだなと思う。