ぼっちおばちゃん あきさんの日記

ぼっちだけど楽しく生きてます。 いろいろあるから面白い。  読書・ゲーム・お金 楽しもう人生。

酷だと分かっていても、それでも言わねばならぬ

介護施設に入所している母。
ずっと車いすで生活しているのですが、
リハビリを頑張ったおかげで、
ようやく退所の目途が立ちました。

まだ、はっきりと決まったわけでは無いのですが、
土曜日に面会に行った時には、
本人曰く
「年内には家に帰れる」
そうです。

ただ、
その前に、
足が不自由になった母が、
生活できる状態かどうか、
リハビリの先生が、家の様子を見に来るそうです。

今回の事とは関係無く、
高齢になって来た母が、
家のあちこちに、
手すりを付ける工事はしてあるのですが、
あくまでも、
歩くことに問題が無かった時期に付けたものなので、
今の母が、
それで問題無く、
毎日生活出来るかは分からない。

あと、
介護ベッドのレンタルも必要とのことで、
それも考えないといけないようです。

今回の事で、
家の構造って、
よく考えないといけないなって思います。

日本って、
国土が狭いし、
さらに、
都市部などは、
人口が集中していて、
土地がすごく高い。

さらに、
郊外でも住宅地の値段は上がっているそうです。

そうなると、
どうしても、家を建てる時、
上に階を追加したくなるよね。

実際、
日本の住宅は、
2階建てが多いそうです。

私の家も2階建て。
ちなみに、
私の近所で、
最近建て替えたお宅は、
2階から3階建てに変えました。

で、
実際に2階建てに住んでて思う事。

階段の昇り降りは、
年齢とともに大変になる。

もちろん、
鍛えて、脚力を付ければ、
年齢を重ねても、
階段の昇り降りは出来ると思います。

でも、
出来ると言う事と、
苦が無いと言う事は、
ちょっと意味が違いますよね。

特に、
母の様に、
怪我や病気で、
足や腰が不自由になってしまうと、
階段を上るどころか、
ちょっとした段差さえ、
一苦労になってしまう。

さらに、
我が家の様に、
数十年前に建てた家だと、
バリアフリーという感覚が、
まったく家づくりに取り入れられていない。

玄関には、
当たり前の様に
20センチくらいの段差があるし、
部屋の仕切りごとに、
ドアの下部分に5~10センチくらいの段差もある。

窓を開けて、
ベランダに出ようとしたら、
30センチくらいのまたぎ段差を超えなくてはいけない。

いくら、
家中に手すりをつけたとしても、
こんなに段差の多い家で、
母は無事に毎日過ごすことが出来るのだろうか。

家に早く帰りたい
と、母が強く思っていることは分かっている。
分かっているけれど、
それでも、つい
「急いで帰ろうとしなくていいんだよ。
 しっかり歩けるようにリハビリして、
 万全にしてからでいいんだよ」
と言ってしまう。

ようやく帰れると思っている母に対して、
酷な事を言っていると分かっている。
でも、
ようやく歩けるという程度の状態で、
家に帰って来て、
もしも転んで怪我をしたら。

介護施設と言うのは、
高齢化の影響で、
入所する枠が、
なかなか少なくなっているんですよね。

再び入所するとなったら、
すぐに入所できない可能性もある。

それも心配だ。

実際に、
何度か施設に行ってみて分かるけど、
病院や施設と言うのは、
当然だけど、
病人やけが人にとって、
とても動きやすい造りになっている。

廊下も広くて、フラットだし、
ドアも大きいし、
何より、
別階への移動はエレベーターだ。

何かあれば、
知識のあるプロが、
様子を診てくれる。

家族にとって、
こんなに安心できる場所は無い。

特に、
私の様に、
普段、ほとんど家にいられない者にとって、
見守ってくれる人がいるという安心感は、
本当にありがたいのだ。

そういう気持ちを、
母が分かってくれるかは、
正直自信が無い。
約3年、
ずっと家に帰れず、
家に帰りたいと言う気持ちで、
リハビリを頑張っているのだろう。

その気持ちを考えると、
すぐにでも帰らせるべきなのかもしれない。

でも、
現実は、
退所した後、
母は、一人で家で過ごさなければいけないのだ。

完ぺきではない足の状態で、
もしも転んだりしたら、
その後、
歩くことが不安になってしまうかもしれない、

高齢になって、
身体が不自由になって、
出歩くことが億劫になるというのは、
想像できることだ。

でも、
1日中、
一人ぼっちの家で、
ただ座って過ごすなんて、
本当に、それが母の望んでいることなんだろうか。

もしかしたら、
これなら、
施設で、周りに人がたくさんいる方が良かった
なんて思わないだろうか。

母には、
自由に過ごして欲しいのだ。

杖をついて、
足を引きずりながらでも、
自由に、
歩き回って欲しいのだ。

だって、
母は、
もともと、歩き回る人だったから。

だから、
酷だと承知で、
「早く帰ろうとするな」
と言おうと思う。